2019年の総括
2019年、フレッシュ・ダイエットは、オーガズミック・ダイエットへと名称を変え、さらなる進化を遂げました。ライスの代わりにバナナにカレーを組み合わせたオーガズミック・カレーの誕生(3月)など、加熱調理メニューの充実により、生肉食の比率が減少し、年間のローフード比率は2018年の68%から40%へと大幅に低下しました。
また、カレーなどに大量の野菜を入れて食べると下痢気味になることから、オーガズミック・ダイエットのように大量にフルーツを食べている状態(草のタネをほとんど食べない状態)では、野菜の摂取量はわずかで良いことが推測されたため、野菜(葉物)の摂取量を減らしました。
いっぽう、2019年に増加した食品区分としては、卵とアルコールがあります。鶏卵は、草のタネをエサとして生産されているため、多価不飽和脂肪酸の比率が高く、オーガズミック・ダイエットの食材としては慎重であるべきです。味覚を楽しむために組み入れていますが、皮膚の炎症の発生状態を監視しながら、過剰摂取にならないよう注意しています。
また、アルコールは基本的に人体にとって毒物ではありますが、「酒は百薬の長」とも言われ、天然の状態でも果実が発酵してアルコールが発生し、動物たちも好んで食べては酔っています。このことから、大量の糖分と一緒に少量のアルコールを摂取することは自然な行為の範囲内と考え、毎日のダイエットにアマルーラ・クリームなどのアルコールを組み入れることにしました(11月)。12月にはアルコールがカロリー比で2%を超えるようになりましたが、どの程度が適量かは今後、見極めていくつもりです。
熱帯の高原にある人類の起源のリサーチの一環として、とりあえず日本国内の居住可能な高地の代表として、清里、軽井沢、草津温泉を調査訪問しました。読書によるリサーチと合わせ、「火山」が視野に入ってきたところです。
以下は2019年のオーガズミック・ダイエットの集計です。
食べたもの
食品ランキング(カロリーベース)
2018年からダイエットに組み入れたばかりのチーズですが、2019年の首位になりました。チーズ、バナナ、牛肉の上位3位までで全カロリーの半分を超えています。
季節による食べ物の変化
肉とチーズが年間を通じて脂肪とタンパク質の供給源になっています。炭水化物の供給源は、黒糖とバナナをベースとしつつ、自家栽培の枇杷(6月)、スイカ(9月)、サツマイモ(冬季)、外部調達の旬のフルーツで構成されています。9月と10月の台風被災(停電)では冷凍マンゴーが備蓄食糧として活躍しました。
スフレオムレツのブーム到来(7月)により卵のウェイトが増加しました。11月よりアルコールのウェイトを増やす試みを始めました。
食品分類別の集計
タネの比率を1%に抑えることができました。また、年間平均で1日に3.6リットルの水分を摂取しています。
ローフード比率は、加熱調理メニューの充実により低下傾向にあり、40%前後で推移しています。菜園自給率は、枇杷の収穫を迎える6月、スイカの収穫を迎えた9月、冬季はサツマイモで高くなっていますが、年間を通じてトータルでは11%にとどまっています。野菜はほぼ100%自給できていますが、カロリー的にはわずかです。
栄養バランス
草のタネや魚を食べなくても栄養が確保できているのか確認しておきましょう。
三大栄養素
年間を通じたPFC比率は、炭水化物47%、脂肪42%、タンパク質11%でした。目標よりもハイファットになりましたが、これが「おいしい」の感覚を頼りにたどり着いた自然体の数字です。
炭水化物
前年よりもバナナの比率が低下し、バナナ、砂糖(黒糖)、枇杷、サツマイモ、リンゴの上位5品目で2/3を占めています。
食物繊維は目標量の20g以上に対し、28.6g摂取できています。
食物繊維の主な摂取源はバナナ、枇杷、カカオで、その他もろもろのフルーツが続いています。
脂肪
脂肪の主な摂取源は、チーズ、牛肉、カカオです。植物油(草のタネの油)はほぼ完全にシャットアウトしています。
オーガズミック・ダイエットでは、PUFA(多価不飽和脂肪酸)を多く含むものを食べないため、必須脂肪酸は目安量の3割程度しか摂取できていませんが、特に欠乏症状はありません。また、オメガ3系と6系の比率は1:3.0と最適範囲におさまっています。魚油サプリや特殊な植物油に頼ることなく、ホールフードだけで最適比率を達成できています。
必須脂肪酸の摂取源は次の通りです。
タンパク質
タンパク質の主な摂取源は牛肉や乳製品に加え、バナナやカカオからもかなりの量を摂取しています。
推奨量1日60gに対し62.9g摂取できており、かつ、必須アミノ酸もバランスよくWHOの推奨量の約2倍を確保できています。
ビタミン
ビタミンとは、何だか健康に良さそうだけど、AとかBとかいろいろあって、とらえどころのない印象があります。それもそのはずで、人間にとって必須の栄養素を無機物と有機物に大別し、無機物が「ミネラル」に分類されるのですが、有機物のうち三大栄養素を除いたものが「ビタミン」と総称されています。「その他全部」なので、とらえどころがないわけです。今後、新たに発見されると、追加される可能性があります。さらに紛らわしいことに、ビタミンCは化学名ではアスコルビン酸という単独の物質を指すいっぽうで、ビタミンAはレチノールやβ-カロテンといった同様の機能をする複数の物質の総称です。また、ビタミンFなどの「欠番」がありますが、これはビタミンに分類するのが間違いだったことが後で判明したために、取り消しになった痕跡です。リノール酸やリノレン酸などの必須脂肪酸のことが「ビタミンF」と呼ばれていたのですが、脂質(三大栄養素)の一部であるため、除外されました。
ビタミンには、大別して、水に溶けて運ばれる水溶性のビタミン(B群とC)と、脂に溶けて運搬・貯蔵される脂溶性ビタミン(A、D、E、K)があります。
脂溶性ビタミン
脂溶性ビタミンには貯蔵性があるため、ある程度まとめて摂取することが可能ですが、逆に言うと、脂肪組織に多量に沈着し、過剰症になる危険があります。ホールフードで摂取する限りは、胃袋の容量の限界が安全装置となって働きますが、サプリメントや薬で摂取するときは注意が必要です。オーガズミック・ダイエットにおける摂取源は以下の通りです。日光に当たることで体内で合成されるビタミンDを除き、必要量を摂取できています。
ビタミンAは、レチノイドとも呼ばれ、レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称です。目や皮膚の粘膜を健全に保ち、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。動物にしか存在しませんが、植物にもβ─カロテンなど、食べた後に体内でビタミンAに変換される物質(プロビタミン A)があります。食事摂取基準では、これらをまとめてレチノール活性当量(RAE)に換算して所要量を設定してあります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量600µg、推奨量850µg、耐容上限量2700µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)488µg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)1709µg
チーズの他、ニンジン、ほうれん草、レタスなどの自家栽培野菜から摂取できるため、オーガズミック・ダイエットでは十分に摂取できています。
ビタミンDには、小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進し、骨の形成と成長を促す働きがあります。欠乏すると、低カルシウム血症となり、骨軟化症がひきおこされます。サプリメントで過剰摂取すると、高カルシウム血症、腎障害、軟組織の石灰化障害などが起こることがあります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量5.5µg、耐容上限量100µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)8.1µg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)1.1µg
通常の日本人の食生活では、魚介類を中心に、卵やキノコ類からも摂取されています(ただし、食事摂取基準の目安量を満たしていない人も多いようです)。これらビタミンDの主な摂取源は、オーガズミック・ダイエットでは原則として対象外の食べ物ですから、ビタミンDは食事だけでは摂取不足になります。しかし、ビタミンDは、肌を太陽光(紫外線)にさらすことで生成されます。裸で日光浴をする必要はなく、服を着ていても、いくらか太陽光は透過しますし、手と顔が露出するだけでも効果はあります。
食事摂取基準では1日5.5µgを食事経由で得るビタミンDの目安量としていますが、日光浴による生合成を含めると15µg程度が必要と考えられるようです。
国立環境研究所の調査によると、関東地方(つくば)の場合、晴天の日という条件で、7月の朝9時であれば5.9分、12月の正午であれば22.4分の日光照射(手と顔だけを露出)で5.5µgのビタミンDが生成されると推定されています。15µgを産生するにはその約3倍の時間が必要です。
つまり、夏であれば朝夕の涼しい時間帯に、冬であれば正午前後に、手と顔だけを露出したごく普通の服装で、1時間ほど屋外で日に当たればビタミンDの必要量は達成できます。もちろん、晴天の日ばかりではなく、曇天の日は紫外線の量が半減しますから倍の時間が必要になります。肌の露出を増やすとか、晴天の日に多めに日光浴しておけばよいでしょう。カロリー収支のバランスだけでなく、ビタミンDのためにも屋外で活動することは大切です。
問題なのは緯度の差で、たとえば冬の札幌では5.5µgのビタミンDを生成するのに正午でも76.4分(つくばの3倍以上)を要します。ビタミンDには貯蔵性があるので(そのためサプリメントで摂取する場合は過剰症に注意)、太陽が高い季節のうちにできるだけ日光浴しておくなど工夫が必要ですし、それも難しいときは、魚やサプリメントに頼ることも必要でしょう。人類がビタミンDが日光で容易に合成できる熱帯の高地で発祥したことを考えると(標高の高い場所では紫外線が多くなります)、そもそも緯度が高く、海抜の低い土地に住むこと自体が不自然な行為ですから、不自然な食べ物で対策するしかない面もあります。
オーガズミック・ダイエットを続けていると体からの信号を感知しやすくなりますので、ビタミンDが不足してくると、魚を食べたい気分になるかもしれません。そんなときは、体の欲求に逆らわず、魚を食べるべきでしょう。「おいしい」を何よりも優先するがオーガズミック・ダイエットの根本であり、「魚」という言葉に縛られる必要はありません。
ビタミンEには体内の脂質の酸化を防ぐ働きがあり、トコフェロールとトコトリエノール(それぞれ4種の同族体)がありますが、食事摂取基準では、代表としてα-トコフェロールの目安量が設定されています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量6.5mg、耐容上限量750mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)7.0mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)9.6mg
バナナなどフルーツ、サツマイモ、チーズに含まれ、オーガズミック・ダイエットでも十分に摂取できています。ビタミンEは、体内で多価不飽和脂肪酸(PUFA)の酸化を防ぐ役割を果たしていますが、オーガズミック・ダイエットではPUFAの摂取量が少ないため、そもそもビタミンEの必要量が少ないでしょう。
ビタミンKは、血液の凝固、骨の形成、動脈の石灰化の抑制に関係しており、フィロキノン(ビタミンK1)とメナキノン(ビタミンK2)がありますが、食事摂取基準では、それらを合計して目安量が設定されています。ビタミンK欠乏時には、小腸において細菌が合成するメナキノンを脂肪とともに吸収して活用できることもわかっており、本当はそれほど必要ないのかもしれません。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量150µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)259µg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)154µg
通常の日本の食生活では納豆を食べることで容易に摂取できます。オーガズミック・ダイエットでは、モロヘイヤ、レタス、ほうれん草など自家栽培の野菜で摂取しています。
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンは過剰摂取しても尿中に排泄させるために過剰症は比較的少ないのですが、逆に言うと、まとめて摂取しても無駄になる分が多くなります。毎日、少しずつ摂取するように、人間の身体はできているわけです。 ビタミンB2とビオチンがやや不足していますが、いずれも問題ないレベルと考えられます。
ビタミンB1(チアミン)は、1910年に日本人の鈴木梅太郎が米糠から抽出するのに成功した必須栄養素です。白米の食べ過ぎにより脚気が流行したことをきっかけに研究が進んだわけですが、そうした経緯からもわかるように、穀物に多い成分です。豚肉、魚、豆類にも多く含まれています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量1.1mg、推奨量1.3mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)0.94mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)1.89mg
ビタミンB1を多く含む食品はオーガズミック・ダイエットの主食には存在しませんので、ビール酵母をサプリメントにして推奨量を満たしています。ビール酵母を除き、バナナや牛肉などからの摂取だけでは0.83mgとなり、推定必要量の75%しか満たせません。食事摂取基準は草のタネ食が大前提になっているため、必要量が多めに設定されているのではないかと思われますし、草のタネを主食にしている日本人の平均でも0.94mgしか摂取していないため、食事摂取基準の必要量を満たす必要があるのか疑問ですが、念のためビール酵母を組み入れて万全を期しています。
ビタミンB2(リボフラビン)は、成長ビタミンともいわれ、発育に重要な役割を果たす他、皮膚、髪、爪などの細胞の再生にも関与し、各器官の粘膜を正常に保つ働きがあります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量1.2mg、推奨量1.5mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)1.24mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)1.48mg
肉や乳製品に多く含まれ、バナナにも含まれているため、オーガズミック・ダイエットでも摂取できています。食事摂取基準の推奨量にわずかに届きませんでしたが、推定必要量は満たしており、日本人の平均も超えています。
ビタミンB3(ナイアシン)は、他のビタミンB群と同様、食べたものをエネルギーに変換する酵素を補助します。欠乏すると、食欲不振、消化不良、皮膚炎になり、深刻な欠乏では痴呆を含むペラグラという症状になります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量12mg、推奨量14mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)17.9mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)21.9mg
肉や乳製品に多く含まれ、バナナにも含まれているため、オーガズミック・ダイエットでは十分に摂取できています。
ビタミンB5(パントテン酸)も、食べたものをエネルギーに変換する酵素を補助します。欠乏すると、成長の停止、手足の感覚の異常、頭痛、疲労、不眠、胃不快感を伴う食欲不振などが起こります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量5mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)5.99mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)6.07mg
黒糖やバナナなどフルーツに多く含まれ、オーガズミック・ダイエットでも十分に摂取できています。
ビタミンB6は、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンの総称です。特にタンパク質をエネルギーに変換したり、タンパク質から筋肉や血液を作る働きを支えています。 なお、ギンナンの食中毒は、ギンナンにビタミンB6に類似した物質があり、それが本物のビタミンB6の働きを妨害するために発生します。タネをたくさん食べると危険なことを示す一例です。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量1.2mg、推奨量1.4mg、耐容上限量50mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)1.26mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)3.35mg
バナナに多く含まれているため、オーガズミック・ダイエットでは推奨量の2倍以上を摂取できています。耐容上限を超える心配もありません。
ビオチン(ビタミンB7)は、鶏や豚や牛の肝臓・腎臓、キノコ類、落花生・大豆などタネ類に多く含まれます。もともと卵黄から発見されたビタミンだけあって、卵黄にも多く含まれますが、生の卵白に含まれる成分と結合すると吸収が妨げられるため、生卵を食べ過ぎると逆にビオチン欠乏症を引き起こす恐れがある(卵白障害)という、ややこしいビタミンです。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量50µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)データなし
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)49µg
ビオチンが豊富に含まれる食材は、いずれもオーガズミック・ダイエットでは主食にしませんので、食事摂取基準の目安量を満たすことはできませんでした。ビール酵母と卵をサプリメントとしても、90%の達成率となっています。日本人の平均摂取量について、国民健康・栄養調査にはデータがありませんが、45~60µgと推定されています。
食事摂取基準の説明では「推定平均必要量を設定するに足る実験データはない」として、必要量は設定されず、実態の摂取量を追認する形で50µgの目安量が設定されているだけです。海外の基準をみると、ビオチンの必要量について科学的に明確になるまでの目安として、NAM(全米医学アカデミー)が30µg、EFSA(欧州食品安全機関)が40µgを成人男性の摂取量として掲げています。こうした数値から考えると、ビール酵母と卵を除くオーガズミック・ダイエットのメイン食材だけで33µg摂取できており、十分だろうと思われます。
葉酸(ビタミンB9)は、血液をつくる働きがあるため、欠乏すると貧血が発生し、動脈硬化の原因にもなります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量200µg、推奨量240µg、耐容上限量1000µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)292µg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)501µg
バナナに多く含まれているため(ビール酵母がなくても)フレッシュ・ダイエットでは十分すぎるほど摂取できています。耐容上限を超える心配もありません。
ビタミンB12は、コバルトを含有する化合物(コバミド)で、アデノシルコバラミン、メチルコバラミン、スルフィトコバラミン、ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミンがあります。貧血の原因を研究する過程で発見されました。なお、コバルトは必須ミネラルの一つですが、生体ではビタミンB12に含まれる形態でしか機能しないため、ビタミンB12で摂取量を確認します。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量2µg、推奨量2.4µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)6.7µg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)3.6µg
動物性食品にしか含まれないため、ヴィーガンのときは、悩みの種の栄養素でした。牛肉とチーズに多く含まれるため、オーガズミック・ダイエットでは十分に摂取できています。
ビタミンC(アスコルビン酸)は、船乗りを悩ませていた壊血病を予防する成分として、レモンから発見されました。欠乏すると、コラーゲンが合成できなくなり、血管がもろく出血傾向になります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量85mg、推奨量100mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)84mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)232mg
ビタミンCはフルーツに豊富です。したがって、フルーツが主食のオーガズミック・ダイエットでは、日本人平均の2.7倍、推奨量の2.3倍も摂取できています。なお、ビタミンCには、過剰摂取の問題はありません。
ミネラル
人体に必須とされるミネラルは16種類あり、1日の摂取量がおよそ100mg以上の「主要ミネラル(多量ミネラル)」と、100mg未満の「微量ミネラル」に分類されます。主要ミネラルはカルシウム、リン、イオウ、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、塩素の7種類、微量ミネラルは鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロムの9種類です。このうち、イオウ、塩素、コバルトについては、それぞれ含硫アミノ酸(必須タンパク質)、食塩、ビタミンB12に含まれるため、ミネラルとしては目安量などが設定されていません。
多量ミネラル
多量ミネラルについては、以前からカルシウムが不足がちだったため、貝化石をDEWSに加えていましたが、5月より安価な炭酸カルシウムに変更しました。また、マグネシウムの補充として、エプソムソルトとタルクもDEWSに加えています。その結果、リンだけが目安量にわずかに達していませんが、その他は必要量を摂取できています。それぞれの摂取源は以下の通りです。
体重70kgの人体には、ナトリウム(Na)が105g、カリウム(K)が140gほど存在しています。 ナトリウムは主に細胞外液、カリウムは主に細胞内液に陽イオンとして存在しており、この二つのミネラルが相互に作用することで、細胞の浸透圧の維持、水分の保持など、生命維持に極めて重要な役割を果たしています。この事実からも、重要なのは、それぞれの摂取量というよりも、摂取比率(ナト・カリ比率)であろうことが想像できます。また、水の摂取量との関係が重要なことも当然に予想できます。
NIPPON DATA80の長期追跡調査により、食事のNa/K比が高い群(平均2.72)は、低い群(平均1.25)と比べて、循環器病死亡リスクが39%増加することが判明しています。特に、Na/K比の高い食事は、脳卒中の死亡リスクを上げることがわかりました。この結果をうけて、脳卒中や心臓病を予防するためには、食塩摂取量をできるだけ減らすとともに、カリウムの摂取を増やすことが推奨されています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)
- ナトリウム 推定平均必要量600mg(食塩にして1.5g)、目標量(食塩8.0g未満)
- カリウム 目安量2500mg、目標量3000mg以上
- 目標量のNa/K比≒1
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)
- ナトリウム 4257mg(食塩10.8g相当)
- カリウム 2336mg
- Na/K比≒1.82
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)
- ナトリウム 4282mg(食塩10.9g相当)
- カリウム 4636mg
- Na/K比≒0.92
カリウムはバナナなどフルーツに多く含まれますので、オーガズミック・ダイエットでは、一般的な食生活の2倍もの摂取量になります。いっぽう、ナトリウムもDEWSを飲むことで岩塩から大量に摂取しており、食事摂取基準の目標8g以下を超過していますが、日本人の平均摂取量と同等です。結果として、一般的な食生活と比べ、非常に低いNa/K比が実現されています。
なお、腎臓の機能が低下している場合を除き、カリウムの過剰摂取によるリスクは少なく、食事摂取基準でも耐容上限量は設定されていません。
体重70kgの人体には、カルシウム(Ca)が1kg、マグネシウム(Mg)が35gほど存在しています。カルシウムは骨や歯の主材料なので、他のミネラルに比べケタ違いの重量になっています(マグネシウムも骨の材料です)。しかし、骨以外の細胞でみると、マグネシウムのほうがカルシウムよりも多く存在します。カルシウムとマグネシウムは、ともに二価の陽イオンとして、補足しあったり、拮抗したり、体の中でバランスをとりながら作用しています。そのため、それぞれの所要量を摂取することが重要なだけでなく、二つの摂取比率にも注意する必要があります。
いくらカルシウムを多く摂取しても、マグネシウムが欠乏していると、骨の形成が阻害され、骨粗しょう症などの病気になるだけでなく、不必要なところにカルシウムが沈着して石灰化し、動脈硬化などにつながります。食事のカルシウムとマグネシウムのバランス(Ca/Mg比)が高いほど、虚血性心疾患による死亡率が高くなることが報告されています。
ところが、一般的に「カルシウムが不足している」という情報だけが広まり、マグネシウムの重要性があまり認識されてこなかったため、カルシウム添加食品の摂取などにより、カルシウム過剰、マグネシウム欠乏の傾向にあります。日本古来の食生活では、カルシウムが不足していたために、Ca/Mg比は低め(=良好)だったのですが、食の欧米化とともに乳製品などからカルシウムの摂取量だけが増加したため、Ca/Mg比が高くなってしまいました。食事摂取基準の推奨量のCa:Mgのように2:1が理想と考えられています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)
- カルシウム 推定平均必要量600mg、推奨量700mg、耐容上限量2500mg
- マグネシウム 推定平均必要量290mg、推奨量350mg、耐容上限量(食品から摂取する場合は設定なし)
- 推奨量のCa/Mg比=2
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)
- カルシウム 484mg
- マグネシウム 262mg
- Ca/Mg比≒1.84
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)
- カルシウム 976mg(139%)→ホールフードのみで694mg(99%)
- マグネシウム 479mg(137%)→ホールフードのみで403mg(115%)
- Ca/Mg比≒2.04 → ホールフードのみなら1.72だった
オーガズミック・ダイエットでは、カルシウムは吸収率の良い乳製品を中心に、マグネシウムはバナナを中心に、食事摂取基準の推奨量を摂取できています。2018年の集計ではカルシウムがやや不足していたため、2019年は貝化石や炭酸カルシウムをDEWSに添加することで対策したのですが、同時にチーズの量が増えたため、結果的にホールフードだけでも推奨量を満たすことができることがわかりました。2020年は添加物を再検討します。
リン(P)は、体重70kgの人体に700gほど存在しています。カルシウム、マグネシウムとともに、骨や歯の材料として利用されている他、エネルギー代謝にも必須の役割を果たしています。リンの摂取量についても、カルシウムとの比率が重要であり、カルシウム:リンは、1:1が理想とされていますが、0.5:1~2:1の範囲であれば吸収・利用に支障がないとされています(日本乳業協会)。リンがカルシウムの半分から2倍までの範囲(Ca/P比が0.5~2)ということです。食事摂取基準のカルシウムの推奨量とリンの目安量から比率を計算すると0.70になります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量1000mg → Ca/P=0.70、耐容上限量3000mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)1078mg → Ca/P=0.45
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)929mg(Ca/P=1.05) → ホールフードのみなら864mg(0.80)だった
オーガズミック・ダイエットでは、リンの摂取量がやや少なめで929mg(目安量の93%)しかなく、サプリメント的に摂取しているビール酵母を除外したホールフードのみでは864mg(目安量の86%)しか満たしていません。ただ、食事摂取基準の目安量は、日本人の実態値を設定しているだけで、明確な根拠はありません。アメリカやカナダでは推奨量は700mgになっており、その基準では満たされています。
カルシウムとの比率をみると、日本人の平均摂取量では、Ca/P比が0.45となっており、リンが多すぎる(あるいは、カルシウムが少なすぎる)ようです。食事摂取基準の説明を読んでいると、「加工食品などでは食品添加物としてのリンの使用も多いが、使用量までの表示義務がなく、摂取量に対する食品添加物等の寄与率は不明」という心配な記述がありました。かんすい(ラーメンの麺)、ハムやソーセージの結着剤、プロセスチーズの乳化剤、pH調整剤、酸味料など広範な加工食品にリン酸塩が含まれており、通常の食生活では上記の数値よりもはるかにCa/P比の低い(骨粗しょう症リスクの高い)状態になっていると考えておくべきでしょう。加工食品とは無縁なオーガズミック・ダイエットなら、そんな懸念もありません。カルシウムとリンの比率は、1.05(ホールフードのみならば0.80)と理想的になっています。
微量ミネラル
微量ミネラルについては、亜鉛とマンガンが不足がちだったため、12月よりDEWSに硫酸マンガンとグルコン酸亜鉛を加えることにしました。また、クロムがやや不足していますが、これはデータ不足の要因もありますので、必要量を摂取できていると思われます。それぞれの摂取源は以下の通りです。
鉄(Fe)は、体重70kgの人体に6gほど存在しており、その7割は血液に含まれ、酸素を体の隅々に運び、二酸化炭素を回収する役割を果たしています。食品中には、タンパク質と結合したヘム鉄(肉や魚に含まれる)と無機鉄の非ヘム鉄(卵や植物に含まれる)の2種類があり、ヘム鉄のほうが吸収しやすく体にやさしい鉄です。サプリメントや薬では過剰摂取になる危険性があります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量6.0mg、推奨量7.5mg、耐容上限量50mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)8.2mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)11.7mg
オーガズミック・ダイエットでは、黒糖、牛肉、バナナを中心に、たっぷりと鉄を摂取できています。
亜鉛(Zn)は、体重70kgの人体に2gほど存在し、細胞の新陳代謝に必要な酵素の成分となり、味覚の維持、免疫力、生殖機能などに重要な働きをしています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量8mg、推奨量10mg、耐容上限量45mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)9.2mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)10.0mg
オーガズミック・ダイエットでは、牛肉とチーズを中心に、推奨量の亜鉛を摂取できています。やや不足がちだったため、12月からDEWSにグルコン酸亜鉛を加えています。
銅(Cu)は、体重70kgの人体に80mgほど存在し、エネルギー生成や鉄代謝、細胞外マトリクス(コラーゲンなど)の成熟、神経伝達物質の産生、活性酸素除去などに関与しています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量0.7mg、推奨量0.9mg、耐容上限量10mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)1.24mg
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)1.39mg
オーガズミック・ダイエットでは、バナナを中心に、推奨量の1.5倍の銅を摂取できています。
マンガン(Mn)は、体重70kgの人体に100mgほど存在し、骨の形成、糖と脂質の代謝にかかわる酵素など、さまざまな酵素の成分となっています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量4.0mg、耐容上限量11mg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)データなし
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)3.8mg
日本人の摂取量は男性で4.0mg程度と推定されています。オーガズミック・ダイエットでは、バナナなどフルーツを中心に、目安量のマンガンをほぼ摂取できていますが、念のため12月よりDEWSに硫酸マンガン(食品添加物)を加えることにしました。これにより、2020年は目安量を達成できると思います。
なお、食事摂取基準の説明によると「穀類、豆類、木の実などを中心とした食事では、マンガン摂取量が最大で10.9mg/日に達すると推定され」「菜食主義者では最大13~20mg/日のマンガン摂取量が起こりうる」とし、マンガンの過剰摂取による健康障害のリスクが警告されています。タネ食の弊害は、デンプン(糖質)とPUFA(脂質)だけでなく、ミネラルにも及んでいます。
ヨウ素(I)は、体重70kgの人体に11mgほど存在し、甲状腺ホルモンを構成して新陳代謝を促し、子どもの場合には成長を促進する働きをします。
世界的にはヨウ素の摂取不足が問題になっていますが、日本人は特異なことに海藻(昆布)をよく食べるため、逆に過剰摂取の傾向にあります。日本人の推定摂取量は1~3mg(1000~3000µg)です。多目的コホート研究(JPHCスタディ)では、閉経後の女性についてですが、海藻の摂取頻度が多いほど甲状腺がんになりやすいという結果がでています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量95µg、推奨量130µg、耐容上限量3000µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)データなし
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)207µg
オーガズミック・ダイエットの主要な食材では推奨量のヨウ素が摂取できません。バナナにもヨウ素が含まれるという情報もありますが、日本の食品成分表には掲載がありません。ヨウ素に限らず、微量ミネラルについては、データ欠落のため、集計できず、実際は摂取できていても不足しているようにみえる面もあります。しかし、そうしたデータの欠落分を推定で補っても、オーガズミック・ダイエットの原則に従ったホールフードの摂取では、せいぜい1日50µg程度の摂取量にとどまると思われます。
昆布には100g当たり23万µg(230mg)のヨウ素が含まれます。乾燥重量で表示されていることを割り引いても、他の食品とはケタ違いの莫大なヨウ素を含んでいます。昆布を「生でそのまま食べておいしい」とは感じませんが、日本人が食事摂取基準の推奨量を簡単にクリアできるのは、海藻を食べる習慣があるからです。世界をみわたすと、モンゴルの遊牧民やマサイ族など、海藻はもちろん、魚介類を一切食べず、卵や豚肉も食べずに、つまり、たいしたヨウ素の摂取源なしに、生き延びてきた民族が存在します。甲状腺腫の原因がヨウ素不足にあることは事実でしょうが、はたして食事摂取基準の推奨量のヨウ素が必要なのでしょうか?
食事摂取基準の説明にも記載がありますが、大豆のイソフラボンやアブラナ科の野菜のチオシアネートは、甲状腺へのヨウ素の蓄積を阻害する(甲状腺腫をおこす)ゴイトロゲンとして働きます。オーガズミック・ダイエットでは、大豆はもちろん、生食ではおいしく感じないキャベツなどのアブラナ科の野菜も、原則として摂取しません。ゴイドロゲンの摂取が少なければ、ヨウ素も少ない摂取で効率的に利用されるのではないかと思われます。
そのあたりが明確になるまでの間、オーガズミック・ダイエットではコクトーXに微量の昆布の粉末を加えることで、推奨量のヨウ素が摂取できるように配慮しています。これは、一種のサプリメントですので、例外的措置です。それに加え、海藻を肥料として野菜や果樹を自家栽培することで、摂取する野菜にヨウ素が多く含まれることを期待しています。
セレン(Se)は、体重70kgの人体に12mgほど存在し、抗酸化作用、免疫系と甲状腺の機能の正常化、水銀の無毒化などの働きをしています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量25µg、推奨量30µg、耐容上限量400µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)データなし
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)42µg
日本人の平均摂取量は100µg程度と推定されています。オーガズミック・ダイエットでは、チーズを中心に、推奨量を十分に上回るセレンを摂取できています。
クロム(Cr)は、体重70kgの人体に2mgほど存在し、血糖を調節するインスリンの作用を増強する働きなどがあります。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)目安量10µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)データなし
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)8µg
日本人の平均摂取量は10µg程度と推定されています。クロムについては、食品栄養成分のデータが欠落していることが多く、摂取量が正確に把握できないのですが、オーガズミック・ダイエットでは、黒糖を中心に、目安量程度のクロムを摂取できています。
モリブデン(Mo)は、体重70kgの人体に10mgほど存在し、尿酸の生成、亜硫酸の無毒化、アルデヒドの無毒化をサポートする働きをしています。
- 日本人の食事摂取基準2015(50歳代男性)推定平均必要量20µg、推奨量25µg、耐容上限量550µg
- 日本人の平均摂取量 平成29年国民健康・栄養調査(50歳代男性)データなし
- オーガズミック・ダイエットの摂取量(2019年)56µg
モリブデンは大豆など豆類に多量に含まれており、たとえば1日に納豆を4パック食べると耐容上限量を超えてしまいます。過剰に摂取すると、高尿酸血症、痛風様症状が起こる可能性があります。日本人の平均摂取量は225~300µgと推定されており、過剰摂取が懸念されます。
オーガズミック・ダイエットでは、バナナとチーズを中心に推奨量を十分に上回る量を摂取できており、かつ、原則として豆類を食べませんから、耐容上限量を十分に下回っています。
カロリー収支と体重
カロリー収支 (kcal/day)とPFC比率
目標とする狩猟採集民の運動レベル(基礎代謝の85%増し)に対し、運動によるカロリー燃焼は基礎代謝の42%にとどまりました。このため、1日あたり283kcalの摂取超過となりました。
体重の推移
旅行のたびに草のタネを食べて体重が激増し、ジタクリゾートに戻ってゆっくりと体重を落として戻すのを繰り返しました。その結果、健康長寿に最適とされるBMI23以上25未満のレンジにおおむねおさまっています。
食費
2019年(ジタクリゾートを離れた日を除く329日)の食費は、1人1日あたり854円でした。2人世帯の一般的な食費(一人1日あたり1,075円)に比べ、低コストが実現できています。
コストコでの食糧調達の開始(9月)とフルーツ貯蔵庫(容積500リットル)の完成(11月)にともない、アメリカ大陸のフルーツをはじめ、年間を通じて多様なフルーツが安く入手できるようになり、食生活がさらに豊かになりました。
牛肉は、牧草肥育を標準とするオーストラリアとニュージーランド産を中心に調達しています。おでんやカレーに使用するスジ肉が平均単価を下げており、通年で100gあたり103円程度の平均単価で調達できています。牧草肥育を標準とするアルゼンチンなど南米の牛肉の輸入が始まりましたので、今後さらに調達の多様化が期待できます。
1967年、広島県生まれ。将来の夢は、熱帯の高原に移住し、牛と果樹に囲まれて暮らすこと。
2009年に遺伝子組み換え食品を排除する決意をして以来、玄米菜食、ローファット・ローヴィーガン(80/10/10ダイエット)を経て、2017年に草食動物の肉とフルーツの生食を基本とする「フレッシュ・ダイエット」を着想する。2018年にはチーズを主食として採用し、現在の「オーガズミック・ダイエット」の形態に至る。自らの体で実証しながら、草のタネ(デンプン、植物油、大豆タンパクなど)さえ食べなければ、「おいしい」=健康(適正体重)=「きもちいい」がすべて矛盾することなくつながることを発見した。この「食」という人間の生活の根本における発見は、栄養学に革命をもたらすだけでなく、穀物生産を基盤とした過去数千年の人類社会の在り方を根底から変える可能性を秘めている。
人類よ、氷河期の眠りから覚めよ! もう草のタネを食べなくてもいいのだ!
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みんなが自分を幸せにすれば、みんな幸せになる。
好きなものだけ、思いっきり、食べると健康になる奇跡。
あなたも始めませんか、オーガズミック・ダイエット。
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